手塚治虫とダ・ヴィンチの共通点
手塚治虫とレオナルド・ダ・ヴィンチの共通点は何だろう。「最後の晩餐」と鉄腕アトムに答えがある。
二枚の絵は共に線遠近法によって描かれている。線遠近法、2次元という平面に立体を感じさせるための画法である。ダ・ヴィンチはこの画法を確立させた画家であり、手塚治虫は日本のアニメに初めて線遠近法を使った人である。
西洋美術においてはダ・ヴィンチ以降、線遠近法は重要な絵画技法として定着する。1866年マネはこの流れに反旗をひるがえす。「笛を吹く少年」がそれだ。
背景には何も描かれていない。遠近法を否定したのだ。この時代の最も重要な絵画技法を否定したのだから、絵画業界にショックを与えたことは間違いない。
日本人にはピンと来ないかもしれない。
浮世絵の美人画に見られるように遠近法を使わずに描くことは日本の場合は一般的だった。印象派のはじめのころ、マネは革新的な絵を描き続ける。西洋美術では革新的なことも、むしろ日本の美術では当たり前だった。マネが日本人には分かりにくいかもしれないという高橋館長の指摘はこんなことが原因にあるかもしれない。
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