しろのアウトドアライフ
朝明るくなるのが早くなった。それに合わせて、くろが朝食を要求する時間も早くなった。朝4時ごろから大声で騒いでいる。「睡眠不足になる」と同居人がこぼすので「くろはもともとノラ猫なのだから外にだしたらどうだと言うと「あなたが外で暮らしなさい」と言われた。「段ボールならたくさんあるからしろのとなりで寝ればいい」という。
ついこの間まで我が家の権力順位は、同居人、とら、私、くろの順だった筈である。最近のネコたちの私に対する言動からうすうす感じていたがとうとう私は最下位に落ちたようだ。そこでしろのアウトドアライフを観察することにした。
朝6時ごろ食事が終わるとしろはさっさと何処かへ出かけて行く。何軒か先の猫好きの家の芝生の隅で食後の休憩をするようだ。緑陰の朝寝、優雅な感じである。
時々散歩の途中で これも散歩中のしろに遭遇する時がある。そんな時しろはくるっと私に背を向けてしまう。外で私と知り合いであることを秘密にしたいらしい。近所の人に私と知り合いとばれると恥ずかしいと思っているのだ。
我が家のベンチに腰かけている時は外からすっ飛んできて私の隣にチョコンとすわるくせにである。しろのこの豹変ぶり、裏表のある性格を私は気に入っている。ビジネス人生の中で、自分に有利になるならコロコロと態度を変える「手のひら返し人間」が大勢いた。しろを見ているとそういう人たちをなつかしく思いだす。
日中はほとんど姿を見せないしろであるが、夕食の時間になればゆうゆうと登場してくる。夕食が終われば段ボールハウスで食後の休憩である。健康には人一倍気をつけているらしい。しばらく寝たあとでまた出かけていく。自由なアウトドアライフを満喫しているようだ。彼を見ているとアウトドアライフもいいなと考えるときがある。
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