教授の横顔

トークショウ「ビバ!アートする池袋」

 池袋西口広場の芸術劇場の前でトークショウが開催された。司会進行が 立教セカンドステージ大学の千石英世教授ということで千石ゼミのメンバーが勢ぞろいした。他にもセカンドの受講生が何人か来ていた。

 パネラーは檜の間伐材で、会場となった舞台を制作した日比野克彦さん、日比野さんはダンボールを使った作品で有名。現在「横浜開港150周年」の記念イベントとして、市民と一緒に150双の船をダンボールで製作中。

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 もう一人のパネラーは立教大学映像身体学科の教授、万田邦敏さん、映画監督でもある、最近の作品では小池栄子さん出演の『接吻』がある。

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トークは「都市、街が失いつつあるもの」を中心テーマとして進行した。

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 万田さんのコメント「高校時代、池袋東口の文芸座に映画を見に行った。駅から文芸座に向かう途中にストリップ劇場やいかがわしい風俗店があった。ドキドキしながら通り抜けた。同時にワクワクもしていた。映画から学んだものに人間の欲望には表と裏があり、それは自分の中にもあるということを気づかされた。映画は人間の持ついかがわしさを含めて描こうとする。映画にはドロドロしたものがつきまとう。当時は文芸座に向かう道そのものがいかがわしかった。この猥雑さを含めて映画を見るという行為があった」

 「シネマコンプレックスの登場でどこでも映画がみられるようになった。クリーンで清潔、いかがわしいものにであうことなく映画館に行ける。ある種の猥雑さがカットされている。なんともつまらないものになりつつあるのではないか」

似た体験がある、高級スーパー開発を手掛けた。通路は広くピカピカ、店舗デザインは最先端、キャベツ、きゅうりを高級品の果物のように整然と陳列する。都内随一のクリーンな売り場を作った。予想の半分の売り上げになった。お客さまにアンケートしてみた。「なんだか正装しないと入れない感じ、あまりきれい過ぎてサンダル履きではいけない店」との回答が多かった。全く乱れのない売り場が居心地の悪さをかもしだしたようだ。

 「世の中はきれいごとと汚なごとの混ざり合い」と教えてくれた人がいる。トークショウを聞いてこの言葉を想いだした。

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